土井 智子TOMOKO DOI

土井 智子

「プロに、なるな」
シロウトでの商品開発。

クレームでわかった、お客様が本当に求めていたこと。

「なんか、えぇ商品ないかなぁ」社長の古賀が、よくつぶやくセリフです。このひと言が、商品開発に関わるきっかけになりました。それまでは入社以来1年間、お客様窓口の部署にいて、主にクレーム対応を行っていました。ネガティブな声を聞き続けるのは、想像以上に大変で、仕事終わりはいつもクタクタ。でも、その経験が後々こんなカタチで活かされるとは。クレームは見方を変えてみれば、「もっとこうだったらいいのに」というような要望の声。だから、お客様が求めている本音のニーズを、誰よりも知っていました。当時は問い合わせチームのすぐ横に社長席があり、たまたま聞こえてきた冒頭の言葉に、私が「ハンドクリームとか、どうですか?」と答えたのが全てのはじまり。お客様から「手荒れがひどくて困っている」という声をよく伺っていたので、何となく言ったんですよね。そうすると、「おぉ、じゃあ、つくってや!」と、いきなり商品開発を任されることになりました。

品質基準は、自分の家族に使ってもらえるか、どうか?

何も知らない私へ、ムチャぶりとも言える指示。その代わり、協力メーカーさんをはじめとした専門家の方々を紹介してくれるなど、思いっきりやらせてくれる環境を整えてくれるのも古賀の魅力です。ただ、シロウト意見なので、あぁしたい、こうしたいと色々なニ ーズを盛り込んだ結果、原価が高くなりすぎ、私の初めての商品開発は未発に終わりました(笑)それでもまた古賀から「新しい商品つくりたいんやけど、やってみぃひん?」と声をかけてもらえるように。いくつかの業務を掛け持ちしていたのですが、「どれが、いちばんしたい?」と聞かれ商品開発の道を選びました。商品をつくる前に、会社の考え方として、「お客様を家族と思って接する」というのがあります。モノづくりでも、同じ気持ち。私には敏感肌の娘がいるのですが、いつも思うんです。この商品、彼女にも安心して使わせることができるだろうか?まず、自分のいちばん身近で大切な人に使ってもらいたいモノであること。これは、ずっと変わらない思いです。

土井 智子

資料やデータに頼らない、やってみないとわからない。

商品開発の仕事は、常に案出しの繰り返し。試行錯誤の毎日です。試作品が出来たら、自分で使ってみる。それも、お客様は主婦層の方が中心なので同じ生活をして試すんです。UV美容液なら夏場の日中に買い物や家事をしながら、落ちないかどうかチェック。お風呂場で梅雨の時期を再現したり、クーラーの送風口の前に立ってみたり。資料やデータだけでなく、使用する人の立場で考えることを大事にしていました。古賀はいつも、「プロに、なるな」と言います。あれこれ考えるだけでなく、時には、なんかいいよなぁ、といった直感に従ってみる。他部署の人からは呆れられるくらいに何の根拠もないのですが、時にそれが大ヒット商品を産み出したりします。もちろん失敗する時もあります。だけど、やってみないとわからない。私は今でも商品開発のプロではないかもしれません。ですが、主婦であり子育てを経験した母親です。だからこそわかることもある。自分の心とお客様の気持ちにウソをつかなけば、素敵な商品はいくらでも生み出せるんです。

土井 智子