「自分が何をしたいのか、わかりません。」就活サイトでたまたま出てきた会社のエントリーフォームに、そう正直に書きました。そうしたら、ものすごく長文のメッセージが返ってきたんです。それが、ていねい通販との出会いでした。自動返信ではなく、私のことを考えて打ってくれた文字。学生一人一人にこんな丁寧な返信をしてるの?と驚きました。
今でも覚えているのは「『何をするか』だけじゃなくて、『誰とやるか』を大事にしてもいいんですよ」という言葉。私自身、学生時代にずっと水球に打ち込んでいて、チームで同じ目標に向かってみんなで突っ走るのが好きだったので、きっと自分の実感として腑に落ちたんだと思います。
その後、選考を通してオフィスに訪問し、いろんな社員の話を聞いたとき、みんなが同じ方向を向いている一体感のようなものが伝わってきて。それをきっかけに「誰とどんな環境で働きたいのか」が明確になりました。会社の想いや理念が共通認識としてあって、その一つの方向に向かっている環境なんだ、って。そんな環境でなら、私も人間として成長できるんじゃないかと強く感じたんです。
入社後は、カスタマーサービス部に配属になりました。いわゆるコールセンターの仕事です。でも、主に電話を取ってくださるのはアルバイトさん。社員としては、電話応対や働く環境をもっと良くするにはどうしたらいいかを考えます。例えば、オペレーターさんが困っていないか、クレームはないかと、通話を聞きながら臨機応変にサポートしたり、ご愛顧いただいているお客さまへ向けた企画なども行います。
ていねい通販には応対マニュアルがないので、正解がない中で一人ひとりのお客さまに向き合っています。この間は「ご病気で商品の定期購入を中止されたお客さまに、何かしてあげたい」という相談をオペレーターさんから受けたんです。どうしていくか一緒に考えた結果、定期的にお手紙をお送りすることにしました。半年後「入院生活は心細かったけど、毎月いただくお手紙に支えられました。」ってお返事が来たんです。お客さまへの「こうしたい」を考え抜くこと。それが、私たちの仕事です。
1年目の頃は、ベテランのオペレーターさん方に囲まれて「私にできることなんてない」と本当に悩みました。くよくよしてもしょうがないので、まずオペレーターさんと信頼関係を築くことから始めました。聞かれたことは徹底的に調べたり、細やかな対応を心がけたり。「寺本さんはきちんと答えてくれるからまた聞こう」って思ってもらえたときは嬉しかったですね。
そうやってオペレーターさんとの関係性を築いて一緒に応対を磨いていくことで、それがお客さまの心地よさに繋がる。そうすると、お客さまの心が満たされて、誰かにやさしくできるかもしれない。ていねい通販が目指している「やさしさの連鎖」が広がっていくんです。
決してひとりで抱え込ませることのないこのチーム。社員だけではなくアルバイトさんもメンバーのことをよく見てくれていて、困っていそうだったら気にかけて、自然と声をかけてくれる。とことん寄り添って、真剣に考えてくれる。私自身助けてもらっていることが多いからこそ、もっと知識や経験を積んで、チームに貢献していきたいんです。そういう「もっと」という気持ちが私を突き動かしてくれています。